rhAmp™ SNP Genotyping System
rhAmp™ SNP Genotyping Systemは、ユニークな2種の酵素とアレル特異的なRNA-DNAハイブリッドのプライマーを用いる事で、ターゲットのSNPsを高い精度で検出するシステムです。IDTの持つユニバーサルなレポーターと、本rhAmp™ SNP Genotyping System を組み合わせることで、シンプルで安価なジェノタイピングが可能です。
アッセイ毎にサイクル条件を最適化する必要もないため、簡単にジェノタイピングが行えます。
データベースも充実しており、ヒトに対し1,000万以上のSNPsについてプレデザインを用意しています。
コーディング領域:約70,000
RefSeq SNPs:330,000
ADME SNPs:96 (バリデート済み)
ヒト以外の種に対しては、カスタム設計ツールも用意しています。
アッセイ毎にサイクル条件を最適化する必要もないため、簡単にジェノタイピングが行えます。
データベースも充実しており、ヒトに対し1,000万以上のSNPsについてプレデザインを用意しています。
コーディング領域:約70,000
RefSeq SNPs:330,000
ADME SNPs:96 (バリデート済み)
ヒト以外の種に対しては、カスタム設計ツールも用意しています。
rhAmp™ SNP Genotyping Systemの原理
rhAmp™ SNP Genotyping Systemのコンポーネント一覧です。本システムの特徴として、RNaseH2という酵素を用いる事が挙げられます。RNaseH2はRNAとその前後がマッチする場合、RNAの5'末端を切断するという特性があります。 |
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1. rhAmp™ SNP Genotyping Systemでは、SNPに対して2本のアレル特異的なプライマーを用います。アレル特異的プライマーは3'末端にブロッキング部位を有しており、アニールしてもこのブロッキング部位により、伸長反応は起こりません。 | ||
2. SNPとマッチしたアレル特異的プライマーは、RNaseH2によりブロッキング部位が切り離され、PCRによる伸長反応が起こります。 | ||
3. 2種のアレル特異的プライマーは、5'末端にそれぞれアダプター配列を有しているため、PCR産物にのみアダプター配列が付加されます。 | ||
4. rhAmp™ SNP Genotyping Systemではアダプター配列に対して、レポーターとユニバーサルなフォワードプライマーを設計しています。rhAmp™ SNP Genotyping Systemは、レポータープローブもアダプター配列領域に対して作製するため、最も高価なプローブが非常に安価に合成・提供できます。 | ||
5. アダプター配列を含むPCR産物が存在する場合、5'Nuclease Assayの原理で蛍光を発します。 5'Nuclease Assayの原理については、こちらをご参照下さい。 |
rhAmp™ Assayの特異性の鍵となるRNaseH2の特徴
RNase H2は、「RNA/DNA ヘテロ2 本鎖を認識し、RNAの5' 末端側DNA とのホスホジエステル結合を切断する」酵素です。
この酵素がRNA とDNA のホスホジエチル結合を切断するには、以下の2 つの条件を満たす必要があります。
この酵素がRNA とDNA のホスホジエチル結合を切断するには、以下の2 つの条件を満たす必要があります。
- プライマー内のRNA がテンプレートDNAの相補塩基であり、ミスマッチではないこと
- プライマーのRNAの上流10 塩基と下流4 塩基がテンプレートのDNAと相補であること
rhAmp™実験を行うには
rhAmp™ジェノタイピングを行うには、1) rhAmp™ SNP Assays 及び、2) rhAmp™ Genotyping Master Mix、3) rhAmp™ Reporter Mixの3種類が必要です。
Minimum Cost
rhAmp™実験を行う際に掛かる最小コストは、下表の通りです(※税別)。カテゴリ | 品名 | 価格 | Cat ID |
---|---|---|---|
Assays | rhAmp™ SNP Assay, XS, 100 rxn | ¥11,540 | |
Master Mix | rhAmp™ Genotyping Master Mix, 0.5 mL | ¥7,300 | 1076014 |
Reporter Mix | rhAmp™ Reporter Mix, 25 µL | ¥1,750 | 1076025 |
計 | ¥20,590 |
rhAmp™ SNP Genotyping Systemの特徴
全血から抽出したゲノムDNAを用いた場合でも高精度のジェノタイピングが行えます。
図1. rhAmp™ SNP Genotyping Systemはサンプルを選びません
(A) SLCO1B1遺伝子 及び(B) ABCC2遺伝子 のSNPsに対してアッセイをデザインしました。これらのアッセイに対して異なる3つのサンプルを用いて実験を行いました。1) gBlocks® Gene Fragments(*) 2) 精製したゲノムDNA(Coriell Institute; ∆) 3) QIAamp DNA Blood Mini Kit (Qiagen社) を用いて全血より抽出したゲノムDNA (prepared by BioChain Institute; ○)。上図で各マーク(*,∆,○)が重なっている様に、アッセイ結果はサンプルによらず同等でした。本解析は、QuantStudio™ 7 Flex Real-Time PCR System software (Thermo Fisher社)を用いました。
rhAmp™ SNP Assays
アレル特異的プライマー2種とリバースプライマーのセットです。全てのプライマーがRNAとブロッキング部位を含んでいます。1,000万種のSNPsに対しIDTでプレデザインしたアッセイを提供できます。なお、ADMEアッセイはバリデートも行われています。ヒト以外の種でもカスタムで簡単にアレル特異的プライマーをデザインできます。24種類以上の場合は、プレート納品がお得です。
テンプレートのコントロールとしてgBlocksも使用できます。
テンプレートのコントロールとしてgBlocksも使用できます。
rhAmp™ SNP Assays
品名 | 価格(税別) | 納期予定 | 輸送形態 |
---|---|---|---|
rhAmp™ SNP Assay, XS, 100 rxn | ¥11,540 | 5 ~ 10営業日 | 乾燥品 |
rhAmp™ SNP Assay, S, 750 rxn | ¥29,070 | ||
rhAmp™ SNP Assay, M, 2500 rxn | ¥50,980 | ||
rhAmp™ SNP Assay, L, 6000 rxn | ¥102,100 |
rhAmp™ ADME SNP Assays
品名 | 価格(税別) | 納期予定 | 輸送形態 |
---|---|---|---|
rhAmp™ ADME SNP Assay, XS, 100 rxn | ¥12,690 | 5 ~ 10営業日 | 乾燥品 |
rhAmp™ ADME SNP Assay, S, 750 rxn | ¥31,970 | ||
rhAmp™ ADME SNP Assay, M, 2500 rxn | ¥56,075 | ||
rhAmp™ ADME SNP Assay, L, 6000 rxn | ¥112,310 |
rhAmp™ Genotyping Master Mix
rhAmp™実験用に最適化されたマスターミックスです。
rhAmp™ Genotyping Master Mix
品名 | 価格(税別) | Cat ID | Unit Size | 納期予定 | 輸送形態 |
---|---|---|---|---|---|
rhAmp™ Genotyping Master Mix, 0.5 mL | ¥7,300 | 1076014 | 1 X 0.5 mL | 5 ~ 10営業日 | 冷凍 (-20℃) |
rhAmp™ Genotyping Master Mix, 5 mL | ¥40,750 | 1076015 | 1 X 5 mL | ||
rhAmp™ Genotyping Master Mix, 10 mL | ¥72,300 | 1076016 | 2 X 5 mL | ||
rhAmp™ Genotyping Master Mix, 25 mL | ¥145,920 | 1076017 | 5 X 5 mL | ||
rhAmp™ Genotyping Master Mix, 50 mL | ¥281,760 | 1076018 | 1 X 50 mL |
rhAmp™ Reporter Mix
rhAmp™ 用の40 X Universal Reporter Probe Mixです。Reference Dyeを含まない製品(rhAmp™ Reporter Mix)と、Reference Dyeを含む製品がございます(rhAmp™ Reporter Mix w/Reference)。Reference Dyeが必要な場合は、rhAmp™ Reporter Mix w/Referenceをご選択下さい。
※ご使用の機器がReference Dyeを必要とするかどうかは、プロトコール(右カラム - Support)をご参照下さい。
rhAmp™ Reporter Mix
品名 | 価格(税別) | Cat ID | Unit Size | 納期予定 | 輸送形態 |
---|---|---|---|---|---|
rhAmp™ Reporter Mix, 25 µL | ¥1,750 | 1076025 | 1 X 25 µL | 2 ~ 4営業日 | 乾燥品 |
rhAmp™ Reporter Mix, 250 µL | ¥6,570 | 1076026 | 1 X 250 µL | ||
rhAmp™ Reporter Mix, 500 µL | ¥8,030 | 1076027 | 1 X 500 µL | ||
rhAmp™ Reporter Mix, 1250 µL | ¥10,955 | 1076028 | 1 X 500 µL | ||
rhAmp™ Reporter Mix, 2500 µL | ¥14,460 | 1076029 | 1 X 2500 µL |
rhAmp™ Reporter Mix w/Reference
品名 | 価格(税別) | Cat ID | Unit Size | 納期予定 | 輸送形態 |
---|---|---|---|---|---|
rhAmp™ Reporter Mix w/Reference, 25 µL | ¥1,930 | 1076020 | 1 X 25 µL | 2 ~ 4営業日 | 乾燥品 |
rhAmp™ Reporter Mix w/Reference, 250 µL | ¥7,230 | 1076021 | 1 X 250 µL | ||
rhAmp™ Reporter Mix w/Reference, 500 µL | ¥8,840 | 1076022 | 1 X 500 µL | ||
rhAmp™ Reporter Mix w/Reference, 1250 µL | ¥12,050 | 1076023 | 1 X 500 µL | ||
rhAmp™ Reporter Mix w/Reference, 2500 µL | ¥15,910 | 1076024 | 1 X 2500 µL |
※ご使用の機器がReference Dyeを必要とするかどうかは、プロトコール(右カラム - Support)をご参照下さい。
プロトコール
1.発注方法
関連製品
- PrimeTime® qPCR Assays
リアルタイムPCR - ハイブリダイゼーション法(プローブ法、 5‘ Nuclease Assay法)のセット。
Primer2本 + Probe1本を、1本のチューブに入れて納品致します。
- PrimeTime® qPCR Probes
リアルタイムPCR - ハイブリダイゼーション法(プローブ法、 5‘ Nuclease Assay法)のセット。
Probeのみを納品致します。 - gBlocks® Gene Fragments
お客様のご希望の二本鎖DNAをプラスミドに入れない形で納品するサービスです。rhAmp™ SNP Genotyping Systemのコントロールとしても用いられています。
論文紹介 (Citations)
Q & A
Q. ヒト以外の種にも対応していますか?
A. プレデザインはヒトのみですが、その他の種ではカスタムデザインにてお使い頂けます。» カスタムデザインの注文方法はこちら
Q. rhAmp™ SNP Genotyping Systemはインデル変異に対応していますか?
A. 未対応です。rhAmp™ SNP Genotyping Systemは現在SNPsのみに対応しています。ただし、様々な変異に対応できるように、今後も開発を続けるつもりです。もしインデル変異を本システムで見たい場合は、japan-cc@idtdna.comまで、ご連絡下さい。Q. rhAmp™ SNP Genotyping Systemはファストサイクルに対応していますか?
A. 現在のrhAmp™ SNP Genotyping Systemはファストサイクルには最適化されておりません。Q. rhAmp™ SNP Genotyping Systemは各アッセイに対して条件を最適化する必要はありますか?
A. 本アッセイは安定で、現在の条件は全てのrhAmpアッセイに最適化されています。そのため、各アッセイに対して条件検討を行う必要はありません。Q. ADME 遺伝子って何ですか?
A. ADMEとは吸収(Abroption)、分布(Disritution)、代謝(Metabolism)、排泄(Excretion)の英語表記の頭文字からなる略語です。薬物動態関連遺伝子です。Q. Yakima Yellow® を見るには、どのチャンネルを用いれば良いですか?
A. Yakima Yellow は、rhAmp™ SNP Assaysの対立遺伝子のレポーターとして使用されています。Yakima Yellow はVIC®もしくはHEX™と同じチャンネルで測定でき、キャリブレーションの必要は有りません。Q. Yakima Yellow® の励起波長と蛍光波長を教えてください。
A. Yakima Yellow®のパラメーターは下記の通りです。Extinction coefficient: 23,700
Absorbance max: 524 nm
Emission max: 551nm
Extinction coefficient (at absorbance max): 83,800